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地学ハンドブック19
地下水調査のてびき─大地の水環境のしらべかた─
著者 | 判型 | ページ数 | 頒価 | 送料 |
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応用地質研究会 | A5判 | 77頁 | 700円 | 240円 |
1992年に、ハンドブック6「湧泉調査の手びき」が発刊され、約20年近くが経過しました。身近な水環境に対する関心は、以前にも増して高まり、湧泉だけでなく、地下水全体を調べるためのハンドブックが必要であると思うようになりました。 水道が整備された私たちの日常生活の中では、“地下の水”のことを意識する機会は少ないかもしれません。しかし、地下水は私たちの住んでいる地面の下に存在しており、最も身近な場所にある水であるともいえます。太古の時代から人類の歴史の中で地下水が大事な役割を果たしてきました。そして、地下水と人間生活の関係は、それぞれの地域で、今でも確実に残っています。 地下水のことを理解するポイントは、簡単にいえば「地下水がどこに含まれているか」と、「地下水がどのようにして変化するか」です。地下水の存在のしかたには地形と地質の条件が強く関係しており、地下水の変化(水量、水質)については自然の条件と人為的影響をはっきりと区別することが重要です。 地学の専門家だけでなく、地学や自然科学の専門的経験を持たない方、小・中・高の学校教員や生徒のみなさんにも利用してもらえます。本書を手にした方が、すぐにでもフィールドに足を向けてみたいと思っていただければ、大変ありがたく感じます。 〈表紙写真の説明〉千葉県千葉市の水田わきに残る自噴井。まわりの杭は、かつての井戸枠の名残と思われる。今でも安定した水量があり、農業用にも利用されている。地域の自然環境を支える、重要な役割を担っている。 目次 はじめに/口絵写真 1. 地下水の特徴 1)水循環と地下水 2)地下水の量 3)地層と地下水の関係 4)浅井戸と深井戸 5)地下水位の変動 6)地下水の水質 2. 井戸をしらべる 1)井戸をさがす 2)井戸の特徴を記録する 3)井戸の種類 4)井戸の用途 5)水位計をつくる 6)地下水位を測る 7)水質を測定する 3. 湧き水をしらべる 1)湧泉をさがす 2)湧泉の特徴を記録する 3)湧出形態を確認する 4)湧出量を測る 5)水質を測定する 4. 調査結果をまとめる 1)地質情報の解析 2)水文環境地図を作る 3)水文環境変動グラフを作る 5. 水循環と人間生活を考える 参考図書/用語解説/あとがき |