準備委員長挨拶

いよいよ8月の第73回地団研総会(東京)が迫ってきました。総会準備委員会は、昨年から準備委員会を積み重ね、第73回総会を準備してきました。ようやく会員の皆様をお待ちするばかりになりました。ぜひ、多くの会員の皆様にこの夏の総会に参加していただくようお願いいたします。

今回の東京総会は、前回の2008年第62回東京総会以来、実に11年ぶりの開催となります。

災害列島の我が国土では、この間にたびたび自然災害が起こりました。主な災害をあげれば、東日本大震災(2011年3月)、熊本地震(2016年3月)、大阪府北部地震(2018年6月)、北海道胆振東部地震(2018年9月)等々、気象災害では広島土石流(2014年8月)、関東・東北豪雨(2015年9月)、西日本豪雨(2018年6-7月)等々、ここに書き上げるのが困難なほどです。

いっぽう原発問題では2017年7月に、経産省から「科学的特性マップ」が公表されました。

第62回総会での学術シンポでは、「島弧の深部構造―地質・地震・地震波トモグラフィーによる解析」、「日本列島における後期白亜紀~古第三系の酸性活動」、「日本海の地質に関する学習会」の3つの分科会と、科学運動シンポでは「地質学と社会」が開催されました。

今回の総会の学術シンポのテ-マは「本州中央部における第四紀隆起運動」とし、前回に比べて地域的には範囲は狭く、年代的にもより集中したテ-マをもとに各地で取り組まれている研究をまとめつつ、より高精度の議論を期待しています。

科学運動シンポでは「市民とともに取り組む災害・環境・原発問題」をテ-マに取り上げました。上記のような自然災害、原発をめぐる問題を受けて、地団研のスローガンにもとづいて、各地で実践されている災害・環境問題への会員の取り組み、原発に関わる研究活動・実践活動を紹介し、共に学び合うという想いからシンポを構成しました。

そして、最後に、これが地団研にとっては最も重要かもしれませんが、若手の活動を紹介し、すでに社会で活躍している先輩会員の経験が交流できるような「若手シンポ」も企画しました。地団研をまだ、よく知らない学生のみなさんに是非参加を呼び掛けていただければと思っています

第73回地団研総会(東京)準備委員長 中山俊雄