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地学ハンドブック27  サメの歯化石のしらべ方

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後藤仁敏・田中猛・金子正彦・鈴木秀史・高桒祐司・
サメの歯化石研究会
B5判96頁800円240円
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サメの歯化石は、日本各地の3億年以上前の古生代石炭紀から新生代第四紀までさまざまな時代の地層からたくさん発見されています。
サメの歯化石は、長い間地層の中に埋もれている間に、青く、赤く、黄色く、美しい色がつきます。また、歯冠の表層が、エナメロイドというエナメル質と同じ硬さをもつ組織で構成され、美しい光沢をもっています。多くの化石愛好家がサメの歯化石の魅力にひき寄せられています。
サメの歯は、種類によってさまざまな形をしているだけでなく、上顎と下顎、前方の歯と後方の歯で形が異なることもあり、さらには成長の過程で形が変化したり、時には雌雄で形の異なるものもいます。そのような訳で、サメの歯の研究は意外に奥深く、研究のやりがいのある分野となっています。
本書は、サメの歯化石についての基本知識をまとめてあり、高校生以上の方ならどなたでも、おおよその種ないし属レベルの同定ができ、かんたんな報告を書くためのハンドブックとして活用していただくことができます。
サメ類は、エイ類とともに、通常は軟骨魚綱板鰓亜綱に分類される魚類ですが、本書では広く軟骨魚綱に分類される魚類の歯化石を紹介しました。また、これまで日本から報告されているものを対象としました。
本書の構成は下記のようになっています。

  • Ⅰ サメの歯化石をさがそう
    • サメの歯化石の魅力を述べ、サメの歯化石の産地を古生代、中生代、新生代に分けて紹介し、サメの歯化石の採集方法を解説しています。
  • Ⅱ サメの歯の研究しよう
    • サメの歯化石の研究方法について、歯の各部の名称、計測法、写真の撮り方、保存法、さまざまな研究方法について解説しています。
  • Ⅲ 古生代のサメの歯化石 ・ Ⅳ 中生代と新生代のサメの歯化石
    • 各論で、古生代と中生代・新生代のサメの歯化石について、各目、各属ごとに歯の形態、産地と地層をまとめてあります。サメの歯化石の写真は、カラーで揃えてあります。


【もくじ】

  • まえがき
  • Ⅰサメの歯化石をさがそう
    • 1. サメの歯化石の魅力
    • 2. サメの歯化石の産地
    • 3. サメの歯化石の採集方法
  • Ⅱサメの歯化石を研究しよう
    • 1. サメの歯の配列・形態・組織
    • 2. サメの歯化石の計測法と写真の撮影方法
    • 3. サメの歯化石の保存法
    • 4. サメの歯化石のさまざまな研究方法
  • Ⅲ古生代のサメの歯化石
    • 1. クセナカントゥス目
    • 2. シムモリウム目
    • 3. クテナカントゥス目
    • 4. 目・科不明の板鰓亜綱
    • 5. エウゲノドゥス目
    • 6. ペタロドゥス目
    • 7. コクリオドゥス目
  • Ⅳ中生代と新生代のサメの歯化石
    • 1. ヒボドゥス目
    • 2. ラブカ目
    • 3. カグラザメ目
    • 4. ツノザメ目
    • 5. ノコギリザメ目
    • 6. カスザメ目
    • 7. ネコザメ目
    • 8. テンジクザメ目
    • 9. ネズミザメ目
    • 10. メジロザメ目
    • 11. シネコドゥス目
    • 12. サカタザメ目
    • 13. トビエイ目
    • 14. ギンザメ目
  • 地質年代表
  • 参考文献
  • 索引
  • あとがき

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