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地団研ブックレット12
気候変動の現在、過去そして近未来─地球温暖化問題を考える─

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秋山雅彦0918-5372A5判96頁1,000円240円
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本書では,地球の気候変動の過去をひもとくことで現在を理解し,その上で近未来の気候予測について地質屋としての著者の見解が展開されている.
 著者は次のように述べている.
 現在の温暖化は,はたして化石燃料の燃焼によって大気中に放出されたCO2 が主要な原因なのだろうか.世界の権威ある多くの学者が結集して作成されてきたとされるIPCC の報告書では,そのように主張されている.ところが, Climategate事件ととともに,ホッケースティック曲線の信憑性や中世温暖期の過小評価など,地球温暖化問題の核心部分にあたる内容に科学的な疑惑がもたらされることになった.
 地球温暖化問題は複雑系の科学であることから,近未来の気候予測を困難にしていることは事実である.大気中の温室効果ガスが気温上昇をもたらす原因の一つであることは疑う余地はないとしても,太陽活動による影響,特に可視光以外のX線・紫外線の変動が気候におよぼす影響についての解析は,いまだに十分とは言えない状況である.また,気温上昇にともなって生じてくる水蒸気圧の変化による影響,雲量・アルベドの変化など正または負のフィードバック機構の解析についても未知のことが多い現状である.
本書は『地学教育と科学運動』に2008〜2011年にかけて7回にわたって掲載された「地球温暖化問題を考える」という論説をもとに,その後の新しい情報を含めて全面的に書き換えたものである.
地球温暖化問題は、自然科学の研究対象であるとともに、政治・経済の問題ともなっている.この問題を我々はどのようにとらえたらよいのか.本書はそれを考える絶好の書籍である.

目次
はじめに
I章 現在の地球について知っておきたいこと(地球表面の平均気温は15℃/気候変動に関する政府間パネル(IPCC)/世界の平均気温は信頼できるか/異常気象について/観測地点での気温測定値の問題)
II章 過去の地球環境をどう読むか(氷河時代という過去の地球史を知ることの意味/地質年代区分について/酸素・水素の同位体組成がかたる気候の変遷史/最終氷期(ウルム氷期)の気候変動/最終間氷期の気候変動/地球軌道の変化と気候/最終氷期の終了期/中生代から新生代への気候史)
III章 完新世の気候変動と近未来の気候予測(歴史時代における気候/気候変動と太陽活動/気候を規定する因子/近未来の気候予測)
終わりに/引用文献

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